環境ビジネスの動向

環境ビジネスの動向

意外と知らない?環境ビジネスの全体像を把握する

もはやマイナーとは言えない巨大産業 = 環境ビジネス

環境省発表の統計によると、環境ビジネスの市場規模は104兆円(2015年時点)と言われています。単独で数字だけ見るとイメージがつかないと思いますが、日本を代表する自動車産業の市場規模が57兆円ですので、如何に巨大なマーケットであるかがわかります。また、雇用規模についても249万人(2015年時点)となり、地球温暖化対策分野を中心に増加しています。

既存の産業を巻き込んで拡大

図3は企業が提供する価値(有形商材or無形商材)とその提供先(一般個人or法人)の2軸で設定した業種、業界のマトリクスです。色々な産業がありますが、この中に環境ビジネスという言葉はありません。なぜなら環境ビジネスとは独立してあるものではなく、全ての業種、業界に存在しているからです。それぞれ環境ビジネスとして捉えると、図に示すように4つに分類できます。

また、図2の雇用規模のグラフにも環境ビジネスの拡大の鍵が隠れています。赤字で示した「持続可能な農業」や「エコカー」は一次、二次産業でもあります。この図2は言うなればあらゆる産業の集合(グロス)の集計であり、これまで環境ビジネスとして認知されていなかったものが、ある時を境に環境ビジネスとして捉えられ、グラフに加わっていく、ということが毎年起きているのです。

もちろん再生可能エネルギーや排出権取引など新たに生れるものもありますが、既存の産業を巻き込んで、ここまで規模を拡大していることは他のビジネスにはない特徴と言えるでしょう。

テーマは社会情勢と密接にリンク

今から10年ほど前、EUを中心とした新たな化学物質規制(REACH規則)が生まれ、それに伴う化学分析、コンサルティングビジネスが盛り上がりました。その後、排出権取引や炭素税が導入され温室効果ガスの新たな市場が生まれたほか、国内の優れた水道・インフラ技術を海外に積極的に展開しようと政府を中心に盛り上がりました。しかし2011年、東日本大震災が起きたことにより、放射性物質とエネルギーの問題を早急に対応しなければならなくなりました。2012年には固定買取価格制度(FIT)と共に太陽光発電を中心とした再生可能エネルギー事象が爆発的に成長。そして現在は東京オリンピックや老朽化したインフラの再整備など国内での開発事業が進み、それに伴う環境アセスメントの需要が高まっています。このように過去数年でも環境ビジネスのトレンドは社会情勢の影響を受けて目まぐるしく変化を続けています。

これからの時代の新卒採用と就活

新卒求人数は2014年から増加傾向にあります。

以前に比べ、求人情報に溢れ、学生の選択の幅は広がっています。だからこそ、環境ビジネスを目指している皆さんには、慎重に、そして真剣に就職活動と向き合っていただきたいのです。「大学で研究したことを活かしたい」「働くことで環境問題の解決に寄与する人材になりたい」などの志を持って、主食活動をされていると思います。

「自分の市場価値がどの程度か」そして「どのように高めていくか」ということが若いうちから問われる社会にこれから入っていく皆さんに、私たちは「とりあえず3年働いてみたら?」などと言う無責任なアドバイスをするつもりはありません。あなたの人生にとって最初に働く企業は1つしかなく、その1社がその後の人生に大きな影響を与えます。本日集まった企業は、いずれも長期的な会社の将来を見据え、若い戦力に期待する企業です。みなさんの環境に対する熱意、そして大学で学んでいたことに大いに関心を持っています。今ある先入観を捨て、まずは企業の話を聞いてみてください。そして少しでも気になればエントリーして面接に行ってみましょう。就職活動において「役員や社員の人柄」を入社の決め手とした人の数は8割に上ります。対面で会ってみることが大切です。この機会を最大限に活用していただけることを心から願っています。